【第6期】2018年11月28日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、横田さんです。

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今回は映画Where Angels Fear to Treadを鑑賞しました。
この映画の日本語タイトルは『天使も許さぬ恋ゆえに』となっていて、『天使も踏むを恐れるところ』と比べると少しロマンチックな感じになっています。

本編は原作を読んでいないと内容が分かりづらいと感じるほど展開が速く、テンポよく物語が進んでいきます。今まで表情や言葉の抑揚、街並みなど、すべて想像しながら原作を読んでいたので映画を鑑賞することによってより明確にイメージをつかむことができました。

原作では物語の終盤で突然気が狂ったように描かれていたハリエットですが、映画では徐々に追い詰められて情緒が不安定になっていく様子がうかがえて、原作では少し不自然に感じた部分が自然に描かれていたと思います。
また、赤ん坊を連れて帰ることを諦めイギリスへ帰るためイタリアのホテルを去る直前のシーンで、ハリエットがベッドの下に隠した聖母マリアが描かれた絵画をフィリップが踏み壊してしまう、という場面がありました。私はその絵画から聖母マリアの姿をはっきりと見ることはできなかったのですが、聖母マリアは赤ん坊を抱いているイメージがあるので、その絵画が壊れてしまう=赤ん坊の死、をここで連想させていたのではないかと思います。

後味が悪く物語を終えた原作ですが、映画はハッピーエンド風に話を終えていて、強引にいい方向に持っていったという印象でした。どのような終わりかたがしっくりくるのか考えがつかない難しい物語だと映画を鑑賞して改めて思いました。

次回から発表がはじまります。今回の映画鑑賞も発表の際の参考にできたらと思います。

===ここまで===

約2時間の限られた時間に作品を閉じ込めるとこういう感じになるかな、というところでしょうか。雰囲気は伝わりますね。ただ、『天使も許さぬ恋ゆえに』という邦題はどうかと思いますが…。