【第4期】2017年5月25日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、藤井さんです。

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5月25日のゼミでは、大いなる遺産の13章から19章まで読み進めました。

ミス・ハヴィシャムの屋敷へ赴くために、余所行きの見繕いをするジョーだが、その姿は見るに堪えないほど似合っていなかった。ミス・ハヴィシャムは、ピップがジョーの徒弟になることを確認すると、25ギニーの礼金を渡す。その夜、礼金を使って祝宴を行うが、ピップは自分をみじめに思い、昔は好きだった鍛冶屋の仕事を決して好きにならないと確信する。ピップは鍛冶職に恥ずかしい思いを抱きながら働いていた。ピップはミス・ハヴィシャムに会い行き、徒弟としてきちんと働いていることを伝える。同時に、エステラが女性としての教育を受けるために外国に行ったことを知る。ミス・ハヴィシャム邸をあとにし、帰宅すると台所でジー夫人が意識を失い倒れていた。ジョー夫人は重態が続き癇癪も起こさなくなり、うつ状態になることがあったため世話役としてビディーを迎えた。ある晩、全ての家事をこなすビディーを散歩に誘う。ピップはビディーにジェントルマンになりたいことを打ち明ける。ビディーはピップが自分に打ち明けてくれたことに喜んだ。徒弟奉公4年目のある土曜の晩、ジャガーズという男からピップに莫大な遺産があることを告げられ、またロンドンに行くことになる。ピップはジェントルマンになる夢が叶うことに大いに喜んだがジョーとビディーは同情的だった。ピップは財産を獲得したらジョーの身分をあげるつもりだとビディーに話すと、ジョーにだってプライドがあると反論され、二人の仲は険悪になる。翌日、財産が手に入ったと告げると村中の人は急に態度を変えた。そして、パンブルチューク氏もその一人だった。出発の日、ピップは馬車に乗り家が恋しくなるが、その気持ちも次第に薄れていった。

長くなりましたが、これがあらすじです。

ピップはあれほど鍛冶職人になることに躊躇いもなかったのに、ミス・ハヴィシャムやエステラと出会ったことで、I am afraid I was ashamed of the dear good fellow−I know I was ashamed of him−when I saw that Estella stood at the back of Miss Havisham’s chair, and that her eyes laughed mischievously. やIt is a most miserable thing to feel ashamed of home.のように罪悪感も抱くが家族をも恥ずかしいと思うようになった。
またこれまで、ガミガミうるさかったピップの姉が癇癪を起さなくなったのは、個人的にさみしく思います。それまでは、こんな育て方あるのか、とか感じていたけれど、いざその癇癪場面がなくなると物語に静けさがあるように感じました。

18章ではタイトルでもあるhe has great expectationsとジャガーズ氏から告げられる場面も登場します。私はこのジャガーズ氏から莫大な遺産があると告げられてから、ピップの態度が大きく変わったように思います。(ミス・ハヴィシャムやエステラと出会ってからさらに変化した)if I were to remove Joe into a higher sphere, as I shall hope to remove him when I fully come into my property, they would hardly do justice. ジョーのことを思ってではなく、あくまで自分のためなのではないだろうか。莫大な財産があるといわれて鼻高々になっているように思いました。今のままのピップがジェントルマンになってほしくないと少し残念に思いました。エステラにというか身分に振り回されないでほしいと感じた授業でした。

今後、どのようにピップがジェントルマンになっていくのか読み進めていきたいと思います。

===ここまで===

ピップ、振り回されて、一番の味方だったジョーに妙な態度をとってしまいますね。それに彼自身、嫌な感じを抱いているという…。この点に彼がいつ気づくのか。見守っていきましょう。