2013年5月2日のゼミ日誌(第1期)

今回の日誌当番は豊田さんです。


=====ここから=====


今回は、A Room with a Viewの7ページから一章の最後までを読みました。
食事が終わった後にビーブ牧師と話をして、ルーシーの希望もあり結局エマーソン父子に部屋を交換してもらうことになる、という内容でした。
去年の授業でも出てきた“respectability”について詳しく触れました。
最後のほうはだいぶ駆け足で進んだので、日本語訳と見比べながらしっかり復習したいです。


<感想>
まず、ミス・ラヴィッシュについての表現で、”clever”というのは、意地悪であるという意味合いもあるということだったので、これから彼女がどういう動きをするのかに注目してみていきたいと思いました。ただ、今回読んだ範囲のなかだけでも、彼女は自己主張が激しいタイプではあるなと感じました。

“respectability”に関しては、前期で勉強したDavid Copperfieldの時代に生まれた人たちと、その後の時代に生まれた人たちとの考えの違いがわかって面白かったです。古い考えに全く縛られていない人(エマースン親子)と、自分は古い考えに縛られていない!と主張しているけれど実際は完全には抜け出せていない人たち(ミス・ラヴィッシュ)がいる、というのは今も昔も変わらないと感じました。


ミス・バートレットについてですが、自分の言動のせいでビーブさんをいらつかせてしまったくせに、ルーシーに対して、あの人は若い人が好きだからあなたがお話ししてあげればよかったのにと言ったり、自分は時代遅れだからビーブさんとは合わないと遠回しに言ってみたりして、かなり面倒な性格だと思いました。
そんなシャーロットに対して、自分がもっと気を配らなくてはなどと思っているルーシーは、本当に純粋に育ってきたのだなと感じました。


今回勉強した範囲で私が特に気になったのは、11ページ18行目の、”have you ever noticed that there are people who do things which are most indelicate, and yet at the same time – beautiful?”という台詞です。
正反対であるように思える、不作法であることと優雅であるということだが、不作法な振る舞いをすることが優雅に見える人がいる、という老婦人の台詞です。
私はこの部分を読んで、彼女が言っている意味は何となくわかる気はするけれど、不作法な振る舞いをする人(ここまでのエマースンさんの行動)のことを、本当に相手の事を考えて気を使っているというのは分かるけれど、優雅だとは思えないと感じました。
でももしかすると、この老婦人の考えこそが古い考えに縛られていないという事なのかなとも思いました。


=====ここまで=====


世代や階級の違う人々の考えがいろいろと出てきて興味深いですね。11ページ18行目のセリフを言うアラン姉妹は善人なのだけど、風変わりなところもあります。彼女たちの言う "beautiful" の意味はそのような彼女たちの特徴も理解して読み返すと、それの指すものが理解しやすくなってくるかもしれませんね。