2013年6月12日のゼミ日誌(第2期)

今回のゼミ当番は、藤本さんです。


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今日からいよいよ発表のスタートです!


今回は結婚をテーマにまとめた三人のプレゼンテーションでした。


トップバッター大井さんは「イギリス文学の結婚あれこれ」ということで、ヴィクトリア女王アルバート公の結婚を取り上げ、当時の国民の結婚に対する見方、ウェディングスタイルの変遷、女性のあり方などを詳しくまとめていました。 女性の社会進出がめまぐるしい今の時代を生きる私にとって、「 女性は家庭の天使であれ」「結婚は就職だ」というような当時の思想はやはり理解し難いところがありますが、引用していたドニース・レヴァノフの詩のように、幸せな結婚の裏側というのはどの時代にも共通する人間らしさがあるのかな、と感じました。高慢と偏見の登場人物たちのその後は書かれていませんが、それぞれの夫婦生活にも実はこういった葛藤があったりするのかなぁと想像するとなかなか面白いですね。


「16〜18世紀の女性の結婚や出産」がテーマの土居さん。結婚のみならず出産にまで目を向けていておもしろかったです。また、恋愛・結婚において女性は拒否権、男性は自由権を持つ、という言葉が印象にのこりました。秘密婚や駆け落ち婚など、結婚スタイルがどんどん変遷していったところから、やはり階級がある故に、当時は自由恋愛での結婚はむずかしかったんだなぁと感じました。身分の差ってドラマや映画でみるとロマンチックにかんじたりもしますけれど、当の本人の気持ちになるとこれほど厄介なものは無いなと思いました。日本での結婚事情についても言及していたり、現在のイギリスのことまで知ることができてよかったです。


石浜さんは「18世紀の女性の生活と結婚」について。生活という、何気ない行為の中にも、時代で大きな差があるのだなと感じました。家は広さと豪華さを競うもの、だとかファッションは魅せるもの、という見た目が重要というところで、前回授業できいた、ビングリー姉妹についての文章で出てきた単語、respectable=みられて恥ずかしくない装い、外見というのをおもいだしました。また発表では触れていませんでしたが、レジュメ最後の「オースティンの考え」の抜粋部分の文章が個人的にとても気に入りました。女の子だらけのゼミメンバーですので、今回の結婚や恋愛についての発表は特に興味深く聞けたのではないかと思います。


パワーポイントを効果的に使い、とても印象にのこる三組の発表でした。来週の発表はもちろん、エリザベスのように鋭い観察眼(?)を持って、もっと深く考え、今回よりも良い質問ができるように頑張りましょう。(^.^)


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藤本さんが最後に書いている通り、聴いている人は良い質問をして、発表者のいいところや、言い足りなかったことを引き出しましょう。充実したプレゼンテーションを作るのは発表者だけではなく、聴いている人の態度やその後の質問およびコメントです。


発表者は突っ込み甲斐のあるよい発表を心がけてください。来週も楽しみにしています!


…ここで思い出しましたが、私は昔々、とある地区のロータリークラブのミーティングに招かれて、『オリヴァー・トゥイスト』について話をしたことがありますが、聴衆である会員の方々はみなさま聴き上手で、気持ちよく話をさせていただきました。聴き上手であることはマナーの一つ。プレゼンテーションの時間は、そんな態度を学ぶ時間にもしましょうね。