【第4期】2017年4月20日のゼミ日誌

今回の日誌当番は横垣さんです。

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先週に引き続き、今週も卒業研究/卒業論文構想発表会でした。

◎井元さん チャールズ・ディケンズとクリスマス

ヴィクトリア朝時代を代表する作家のチャールズ・ディケンズの代表作である『クリスマス・キャロル』を中心としたテーマで、チャールズ・ディケンズとクリスマスのつながりと現在に伝わるクリスマスについて考える、というのが研究テーマです。『クリスマス・キャロル』というタイトルだけを聞くと、楽しい内容なのかと思っていましたが、産業革命時代の失業者の増加や児童労働をみて書かれた小説と知り、驚きました。主人公であるスクルージは、過去の自分のクリスマスに対する素直な気持ちや未来の自分は死んでも誰も悲しまない事実を知って改心するのですが、どのようにして改心するのか気になりました。


◎横井くん Bleak HouseにおけるEstherの役割について

Bleak houseの物語の約半分の章を語っているEstherは物語においてどのような役割を果たしているのか明らかにして、チャールズ・ディケンズ研究への基礎と出来るように深読みすることが研究テーマです。主人公であるEstherは、誰からも親しまれる善良で賢明な少女で、階級が違う人にも態度が全く変わらない、まさに家庭の天使のような人物です。そのEstherが物語内でどのような役割を果たすのか私も気になります。


◎伊藤さん 『大いなる遺産』が書かれた時代の結婚

『大いなる遺産』は、チャールズ・ディケンズの半自叙伝的な作品なので、チャールズ・ディケンズがこの作品にかけた思い、どういう思いで結婚していたのか、結婚相手を決めることはできたのか、ということについて調べて、ヴィクトリア朝時代の女性の結婚について深く調べることが研究テーマです。登場人物内のエステラは、恋愛に対して憧れを持っていなかったし、一度裏切られているにもかかわらず、どうして主人公のピップと再婚をしたのか気になります。また、女性にとって結婚は誰もが憧れるものだと思うのですが、エステラはなぜ憧れを持っていなかったのかも気になります。


◎上岡さん 『わたしを離さないで』における愛着の形成

三回生後期のプレゼンで記憶についてまとめ、『わたしを離さないで』の中でも幼少期の回想に興味があったため、幼少期の愛着がもたらしたものについて調べていく、というのが研究テーマです。愛着にはたくさんの種類があり、キャシー、トミー、ルースそれぞれが違った不安定型の愛着のスタイルを持っているというのは、面白いし興味深いと感じたと同時に、この物語の重さを表現しているのかなと思いました。また、ヘールシャムで育った生徒たちは、誰、もしくは何に愛着を持っているのか気になりました。


授業が始まる前に矢次先生とお話をしましたが、今まで2コマ連続でゼミだったので、1コマになるとあっという間に時間が過ぎるな〜と思います。(笑) 学生最後の1年なので、1回1回の授業を大切にしたいです。


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上岡さんの発表も、ディケンズ研究に応用できそうな内容で、今日は何だかディケンズの日でした。ゼミの時間が過ぎるのが本当に早いです。私も時間を大切にしなければ。