2012年11月7日のゼミ日誌

この日のゼミではBBC制作の『デビッド・コパ―フィールド』DVDの前半を観ました。以下は、それについての、豊田さんのレポートです。


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映画『デビッド・コパーフィールド』
デイヴィッドが、ウィックフィールド家に預けられるところまで


原作から削られている部分としては、
・メル先生、シャープ先生が登場している部分
・校長先生の奥さんと娘
・トラドルズ
・オーマーさん一家
・ウェイター
・ミスター・クィニオン
特に、デイヴィッドがセーラム学園へ向かう途中のウェイターとの会話の部分は、面白いので是非映像で見たいと思っていた部分だったのと、これから何回も簡単にだまされるデイヴィッドのお人よしさ、疑いの無さがよく出ている部分だったので残念だと思いました。


変更されている点としては、
・デイヴィッドが瓶を洗う作業ではなくラベルにのりを塗って張り付ける作業をしていた
・デイヴィッドの母親の葬儀の場面
原作では、デイヴィッドの母親と弟の葬儀の時に、ペゴティーは少し離れた所に立っているだけでしたが、映画ではジェーンに親族以外は着いて来るなと言われて葬儀に参加できていませんでした。この部分は、マードストン姉弟がペゴティーをいかに嫌っていたかが強く印象づけられてされて良かったと思いました。


感想
・デイヴィッドが工場で働いている場面では、誰かが咳をしている音が聞こえたりして、そのころの工場の環境の悪さが表れていると思いました。
・タンゲイが校長の言葉を繰り返す部分は、本で読んだときはあまり思わなかったのですが、面白いと思いました。
・ベッツィおばさんは、本で読むよりも優しい印象を受けました。家のインテリアや庭が可愛かった点や、デイヴィッドを隣に座らせて楽しそうに馬車を運転していた部分が、見ていてとても楽しかったです。
・ペゴティーのボタンが飛んでいくという描写やウェイターとデイヴィッドの会話などの面白い部分が削られていたのはとても残念だと思いました。


=====ここまで=====


長い長い小説を限られた時間にまとめてしまっているので、細かい、でも面白い場面が削られているのは本当に残念ですよね。だからこそ、映画で満足しないで、本を読んだ方が楽しいということなのかも。大女優のマギー・スミスがどこか可愛らしくベッツィー役を演じていますよね。彼女は例えば『眺めのいい部屋』でも重要な役を演じていますので、TSUTAYAかどこかでDVDを探して観てみてください。