10月3日のゼミ日誌(第1期)

今回の日誌当番は梅木さんです。

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今回の授業では第1章〜第3章について取り上げました。第1章でキャシーがヘールシャムに似た場所を見て“I've found it!”と言っている。このセリフからヘールシャムという場所を知らないのではないかと思われる。もし知っているのであればへームシャムに似た場所を見て、見つけた!とは言わないはずである。また、本文に“If I drive past one I keep looking over to it for as long as possible”と書かれてあることから、キャシーがヘールシャムに執着している様子が読み取れる。

第2章では、交換会で出品するものの1つに絵画があるということなど絵画に関することが頻繁に書かれていることからヘールシャムでは教育の1つとして絵を描くことを重視していることが分かる。けれど絵を描くのが下手なことが原因でいじめられていたトミーはまじめに絵を描こうとしなかった。そんなトミーを見てルーシー先生は描きたくなければ絵を描かなくても良いと言い、このことをトミーはキャシーに話した。すると、キャシーは“Don't
talk rubbish, Tommy.”とトミーが言ったことが嘘だと思っている。このことから、ヘールシャムという組織では教育の1つとして絵を描くことを重視しているということをキャシーは理解していて、その組織の方針に沿わなければならないという意識があり、ヘールシャムでの教育がきちんとなされているということなのかもしれない。

第3章では、“Taught enough? You mean she thinks we should be studying even harder than we are?”とキャシーが言っているが、教わっているようで教わってないこととは自分たちがクローンであるということだと思われる。“It's like walking past a mirror you've walked past every day of your life”という文章にmirrorと出てくるが、鏡は子供が自己認識をするという子供の成長を表わしている。<感想>
第2章でキャシーとキャシーの仲良しグループがトミーは交換会にも出品しないからいじめられてもしょうがない、自分の態度を改めるべきだと話していることから、ヘールシャムの生徒は絵を描くことが重要であると感じていると思った。読み進めていくとますますヘールシャムがどんなところなのか気になった。ヘールシャムの教育方法、先生の生徒に対するふるまいなど気になる点がいくつかあるのでこの後読み進めていく時もヘールシャムで起きた出来事に注目しようと思う。第3章での教わっているようで教わっていないことというのがはっきり書かれていないので興味深いと感じた。また、鏡が子供の成長を表わしていることに関して、ヘールシャムの生徒がどのように成長していくのかも興味深いと思った。

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ルーシー先生の謎の言動が今回の気になるポイントの一つでしたが、学校方針とその学校で働く教員の姿勢(学校の方針をどのように生徒に伝えるか)について寄せられた意見が面白かったです。

第3章でのキャシーたちの実験と、それに対するマダムの対応も今回の注目点でした。そこでキャシーたちが受けたショックはこの小説の重要ポイントの一つであり、キャシーたちが自分たちの運命を受け入れるに至る過程における重要ポイントだと思います。