10月23日のゼミ日誌(第2期)

今回の日誌当番は内藤さんです。

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今回のゼミの冒頭で、就活に向けて矢次先生からいろいろなアドバイスを頂きました。一つの業種に絞らず、色んな業種に当たってみようと思いました。

内容的な事は主に二つでした。①デイヴィットが働き始める②アグネス、ウィックフィールド、ユライアの登場です。

デイヴィットが働かされた所はワインの倉庫でした。彼は、階級意識が強くこのことが屈辱的なのです。作者ディケンズも幼い頃、靴墨工場で働かされた経験がありその事がデイヴィットに関連していると思うと、他の作中の出来事はディケンズの人生にはどうあったのだろうか?個人的にとても気になります。3人の新登場人物は、これからのデイヴィットの人生に深く関わってくるので原文の描写もかなり細かく書き込まれています。私はユライアがお気に入りのキャラクターなので、容姿について細かく見たのはとても楽しかったです。(笑)容姿が爬虫類的なのも気に入っています。私は映画や日本語版で見落としていたのですが、ウィックフィールドの酒癖については注意深く見ようと思いました。彼の身に付けている木綿の服が当時のイギリスの帝国主義、植民地を表しているのは歴史的にも覚えておかないといけません。アグネスは、本当に当時の「理想の女性像」というキャラクターで、10歳程で家事を任せられているのは今の感覚からして気の毒です。

文法的なことは、P90の33行目のbut=onlyであること、会話文にはoneやitの省略が多いので気を付けて読もうと思います。P87のadoptedはTOEICにも出題されそうなので覚えておこうと思います。

全体を通して印象に残った箇所は、やはり皆に人気のあったキャラクター、アグネスの描写です。P94の26行目のthere was a tranquillity about itと27行目のa quiet, good, calm, spiritから分かるアグネスの「女性らしさ」ではないでしょうか。今、英文学研究Ⅱで『ジェイン・エア』を読んでいますが、ジェインはアグネスとは正反対のヒロインです。私はジェインの方がはっきりしたヒロインで好きですが、同時代のヒロインということで2人を比較するのもおもしろそうだな、と思いました。

最後に感想ですが、上でも述べた通りユライアの描写が細かく、次回からの授業でもユライアのシーンを授業で大部分やって欲しいと思いました。(笑)

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ユライアは嫌われ者なのだけど、重要なキャラクターなのですよね。「嫌な奴の出てこない小説なんて面白くない」という内藤さんのコメント、ごもっともです。ユライアとアグネスの関係も要注目なのですが、アグネスも彼女なりのどろどろしたものを抱えていたのかも。その辺も考えながら読み進めましょう。