5月21日のゼミ日誌(第3期)

今回の日誌当番は川口さんです。

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今回は第五章を中心に取り組みました。担当は上岡さんです。

第五章では、ルーカス家の娘たちがロングボーンにやってきて、舞踏会でのビングリー氏とダーシー氏の対照的な振る舞いについて話します。特にここでは、ダーシー氏の高慢な態度についての会話が中心となります。

"His pride does not offend me so much as pride often does, bacause there is an excuse for it. One cannot wonder that so very fine a young man, with family, fortune, everything in his favour, should think highly of himself. If I may so express it, he has a right to be
proud."ここでは、シャーロットがダーシー氏は容姿も家柄も立派でおまけにお金持ちで何もかも揃っているから、プライドが高くなって高慢になるのは当然であり、そうなる権利があると話しています。

そして、三女のメアリーが発言します。"Pride is a very common failing I believe."のように、メアリーは高慢について、人間共通の弱点であると考えています。この後も、本を読んだからと言って自尊心や虚栄心についても熱く語ります。ここでの教養をひけらかす発言から、彼女の鼻持ちならない性格が明らかになっています。

そして今回は文法についても多く学びました。Within a short walk of Longbourn lived a family with whom the Bennets were particularly intimate. この文では倒置による強調が行われています。本来の語順はA family with whom the Bennets were particularly intimate lived within a short walk of Longbourn.ですが、強調したいwithin以降の部分を文頭にもってきています。他の文において、seemed をdid seemとしているところも強調を表しています。代動詞についても学び、as if he admired her―indeed I rather believe he didこの文では最後のdidは前の方に書かれているadmiredを意味し、再び同じ語を使わずdidで代用していることが分かります。他にも、舞踏会という同じ意味でも、a ballとassemblyというふうに違う単語が使われていたりもしました。

エリザベスに対してダーシー氏は高慢になる権利があると説明しつつもなぐさめるシャーロットとは逆に、いきなり的外れなことを言ったメアリーの性格が、ジェインやエリザべスとはまた異なるもので印象に残りました。そして、ベネット夫人はビングリー氏にジェインを気に入ってもらえてとても喜んでいるけれど、一方でエリザべスのことを「まあまあだね」と言い、その上、舞踏会での振る舞いがおもわしくなかったダーシー氏に対してはとても非難し、2人に対するベネット夫人の評価が大きく分かれ始めました。今後のダーシー氏とビングリー氏に対する周囲の評価が気になります。

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ダーシー氏のプライドについて話しながら、コメントをする本人が自分自身の人柄や性格を出してしまうという点が面白かったですね。学生時代はあまり理解できませんでしたが、私は最近、シャーロットの割り切りが何となく好きです。