7月2日のゼミ日誌(第3期)

今回の日誌当番は船井さんです。

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今回から発表に入りました。

1番最初の発表は信清さんと阿部さんでした。「ジェイン・オースティンの生涯と『エマ』」というタイトルで、ジェインの家族、家系、教育事情、彼女の恋愛などを細かく説明してくれました。まず、父は牧師で、母は貴族と繋がりのある家系の出身で父親よりも社会的地位が上であったことが分かりました。そしてオースティンが8人兄弟で女の子はジェインともう1人の姉だけで2人とも未婚のままだったことに驚きました。当時のイギリスでは財産のない女性にとって結婚は安定した将来を保証してくれる手段でした。なので生きて行く上で大変なことがたくさんあったのではないかと感じました。
ジェインと姉、次男以外はみな結婚していて、それぞれに家庭を持つようになってからも家族ぐるみの付き合いがあったようです。

ジェインはその生涯のほとんどを家で過ごしましたが、子どもの頃に少しの期間だけ姉と寄宿学校へ入学しました。しかし病気の流行や家庭の経済的事情から2人は家に戻り両親に勉強を教わったり、自分で本を読み教養を身につけました。ジェイン・オースティンの家庭はアッパーミドルクラスで裕福なほうでしたが、8人の兄弟をかかえ家庭教師を雇う余裕はなかったようです。しかし、家には父の住み込みの弟子や親戚、その他多くの人々が出入りしにぎやかで刺激的な環境だったようです。

次に彼女の恋愛についてです。高慢と偏見を読む限りではジェイン・オースティンは恋愛経験豊富な人だと思っていましたが、恋愛経験があるのかでさえ定かではないことに驚きました。そしてビック家のハリスに結婚を申し込まれれその時は承諾しましたが、翌朝に断り、手紙に「相手に対する自分の愛情に確信が持てないなら、結婚してはいけない」という言葉を残していることから当時の女性たちとは明らかに違う考えをもっており、自分自身を大切にしていた人なのかなと感じました。

初期の頃は小説や戯曲のパロディを書いていました。パロディとは原作をおもしろおかしく作り直しているものです。

全体的に細かく説明してくれたので聞いていてとても興味をそそられる発表でした。パロディのほうも読んでみたいと思いました。
次の発表は小西さんでした。「ジェイン・オースティンの描く女性達『高慢と偏見』」というタイトルで作中に出てくる女性達の性格などを比較しながら説明してくれました。

何気なく本を読んでいましたが、高慢と偏見の中には14人もの女性が登場していたことに驚きました。エリザベスに重点を置き、色んな女性と比較してくれていましたが、私が興味を持ったのはエリザベスとシャーロットでした。作中のシャーロットは30歳近いながらも結婚していないとゆう危機的状況にいました。シャーロットはゆわば当時のイギリス女性の象徴のような存在で、その真逆がエリザベスでした。

シャーロットは女性は恋心を見せたほうがいいし早く結婚して身を固めたい。と将来を見据えていました。その一方エリザベスは男性の方が気づくべき、財産だけで決める気はない、身分を気にしない。などと当時のイギリス女性とは真逆の考えでした。この姿はまさにジェイン・オースティンを彷彿させるようでした。真逆の考えを持つ2人でしたがとても仲が良いのが作中で印象的でした。

小西さんの発表の中にロマンスとゆう言葉があり、それは、今回はシンデレラ・ストーリーのようなという意味で使われるようです。

2組の発表を聞いて普通の女性が憧れることや目指すものを普通とはまた違う形や考えかたで獲得したエリザベスは当時高慢と偏見を読んだ女性たちにはどう映ったのか気になりました。

興味深い発表だったので私も頑張って仕上げていきたいと思いました。

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他のゼミ生の発表を聴くことで、自分が発表するときのヒントをえることができますね。『高慢と偏見』やオースティンについての情報を得ると同時に、発表者の人柄も見えてきます。