10月22日のゼミ日誌(第3期)

今回の日誌当番は川口さんです。

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今回は初めに卒業研究に関する今後の予定について聞きました。2月中にテーマとそれに関する資料一覧を提出するということで、まだまだだと思っていた卒業研究もあっという間に取りかからなければいけない時期が近づいてきたことに少し焦りを感じました。

その後は、映画『My Fair Lady』の続きを観て、今回ですべて観終えることになりました。場面は前回の続きの大使館でのパーティーの部分からでした。前回観たアスコット競馬場のときよりも一段と立派な貴婦人に近づいたイライザの姿が描かれていました。しかしその夜、イライザは自分がヒギンズの単なる実験台にすぎなかったということを知り、怒り狂います。私は、「ああ、ついにエリザベスのストレスが爆発したな。」と思ってしまいました。イライザは決して簡単に公の場でも通用する話し方を身に付けたわけではなく、実際にはまだ肩に力を入れながら学んだ力を発揮している部分があったと思うので、そこで「賭けに勝ったな。」と話すピカリングとヒギンズの会話を聞くと不機嫌になるのも無理はないと思います。ここから始まるイライザとヒギンズの対話で、イライザの暴言にまた訛りが現れ始めている部分は無意識に言ってしまっている様子で、話し方1つでかなり印象が変わるなと思いました。

そしてなんと言っても結末では原作と大きな違いがありました。簡単にいうと、映画はシンデレラストーリーとしての結末にそっていると感じましたが、原作では結局2人は結ばれずに終わってしまいます。ですがどちらの結末にせよ、私は主人公が実はヒギンズではないのかという印象を受けました。イライザの成長物語としての印象ももちろん受けますが、それ以上にヒギンズに焦点をあてているような気がしました。

この結末の違いに関しては私がディスカッションのテーマとして選んでいるので、次回の講義の際にもっと詳しく踏み込んで話し合いを進められたらなと思います。

映画『My Fair Lady』をすべて見終えて、前期学んだ『高慢と偏見』とは大きく違った内容であり、すごく興味を持ちました。しかし英文学として2つの作品には繋がる部分もたくさんあると思うので、そこも今後知ることになるのかと思うと楽しみです。

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来週からPygmalionについてのディスカッションに入ります。どんな意見交換がなされるかとても楽しみです。