10月29日のゼミ日誌(第3期)

今回の日誌当番は小西さんです。

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前回で映画『My Fair Lady』も見終わったので今回からディスカッションが始まります。ですが今回が初めてなのでみんな戸惑っていたようにも思います。今回は阿部さん、徳永さん、信清さんの三人が担当してくれました。それぞれの登場人物の特徴や台詞、各章の要約などがしっかりまとめられていたのでとても助かりました。

ヒロインのイライザ、彼女は労働者階級ですが作中のタクシー運転手とのやり取りで”Hundreds and thousands of times, young man.” という台詞などからけっこう見栄っ張りということが分かります。けれど女性というのは多くの方が見栄を張りたがるものなので気持ちは少しわかります。またイライザを放って盛り上がっている二人に対する不満やただの花売り娘ではなくレディとして扱ってほしいという気持ちからはイライザの一人の女性としての心情がうかがえました。矢次先生が説明してくれたように作者のバーナード・ショーは女性の気持ちを理解しようとしたというだけあってよく描写されていると思いました。

次に主人公のヒギンズ、レジュメで挙げられていた ”I haven’t said I wanted you back at all.” でもそうですし、作品全体を通してプライドが高く強がりなところが読み取れました。またフレディをけなすことから嫉妬心があるようにも感じられます。

ピカリング大佐は作中では言及されてはいませんが品の良さとどの女性に対しても紳士的にふるまう態度からおそらく上流階級かと思われます。イライザの扱いはヒギンズと対照的に描かれていました。

最初と最後に出てくるイライザの父親、アルフレッド・ドゥーリトル、彼も労働者階級ですが娘にお金をたかってくるあたりしっかりと働いているようには感じられませんでした。そんな彼がヒギンズの手紙ひとつで中産階級になってしまいますが、大体の人が中産、上流階級に憧れるような時代に、自由に生きていたいから今のままでいいという所にアルフレッドの本質が見えるような気がします。

ヒギンズの母親であるミセス・ヒギンズ。ヒギンズのことを心配したりイライザを匿っていたりと世話焼きな部分が見えます。心優しい方なのかなと感じました。また体裁を気にする場面は中産、もしくは上流階級の人らしさが出ているなと思いました。

他にフレディやミセス・ピアスなども出てきます。意外だったのは家政婦が中産階級に入ることでした。次回から本格的にディスカッションに入っていくと思うので頑張っていきたいと思います。

===ここまで===

小西さんの言う通り、久しぶりのディスカッションで今一つ調子が出ないという人もいました。まあ、これについては徐々に慣れていくでしょう。階級のこと、女性のこと、いろいろと話題が尽きませんね。どのような意見交換ができるか、楽しみです。