4月30日のゼミ日誌(第3期)

今回の日誌当番は小西さんです。

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不思議の国のアリス』、『秘密の花園』について第二回目です。

2限目の『不思議の国のアリス』では今回は第3章と第4章を阿部さんが担当してくれました。『不思議の国のアリス』には作者が仕込んだシャレが入っているということでしたが、”Mine is a long and sad tail !” said the Mouse, turning to Alice, and sighing. “It is a long tail, certainly,” said Alice, looking down with wonder at the Mouse’s tail: “but why do you call it sad?” 日本語に訳しなおすとまた意味が違ってくるので確かに日本人にはわかりづらいと思いました。ですが河合祥一郎先生の「お話」と「尾話」の訳し方などはわかりやすいと思いました。この時間では常識的なのか非常識なのか、水のモチーフがでてきたのはなぜか?ということをそれぞれのグループで話し合いました。第三者てきに見ると、不思議の国の住人達は非常識的で、アリスは常識的な態度で振る舞おうとするところもあれば、子供らしく非常識的な部分もあったりと入り混ざっていました。白ウサギは常識的にふるまおうとしつつもどこか抜けたところがあって、少しアリスと似ているのかなと思いました。水のモチーフがでてきたのは、水は生命を生み出すすべての源であり、その水の中に様々な種の動物がいるということはすべてもとはひとつということを示唆しているのではとも思いました。

3限目の『秘密の花園』では第5章から第9章まで進みました。担当は上岡さんです。この辺りになってくるとつむじまがりのメアリと呼ばれていた彼女の変化が顕著に見えてきます。インドにいた頃は好きな人もいないし外に出て何かをしたいとも思わなかったメアリですが、マーサやそのお母さん、ディコンやコマドリのことが好きになったり屋敷にある秘密の花園に興味を持つようになったりと良い変化が表れています。

また秘密の花園の鍵が見つかったり、屋敷のどこかから声が聞こえてきたりと徐々にミッスルスウェイト屋敷の謎に近づいていきます。秘密の花園にはたくさん考察するところがありました。子供らしさとは?謎解き要素がもたらす効果は?インドとイギリスの対比、階級の問題、作者は子供はどう扱われるべきだと思っているのか?なぜ隠すのか、についてアリスチームからは大人たちが世間体を気にするからだと意見がありました。私個人的にはクレイヴン氏は世間体以上に自分の心を守るためであって、コリンの方が世間体を気にしているような気もしました。今回考察したこれらの問題は各々の卒業研究に活かせる部分も多くあったのではないかと思います。

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子どもの頃は気にせずに読み進んでいても、大人の目でじっくり読んでみると、考察しがいのある点がいろいろありますね。今までに読んだその他の作品とも比較しつつ、読み進めていきましょう。