2016年12月10日補講①のゼミ日誌

今回の日誌当番は石川さんです。

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土曜日は補講があり、イギリスBBC制作の『Pride and Prejudice』のドラマを鑑賞しました。映画は見たことがあったのですが、ドラマは見たことがなかったのでとても楽しみでした。映画と違いドラマは長いので、映画では出し切れない場面も多く出ていたため、より原作に近い形で楽しむことができました。

私は小説や映画ではエリザベスはなぜダーシー氏の好意に気づかいのだろう、と思っていました。なぜなら、小説ではダーシー氏の気持ちが書かれていることで彼の行動の意味が読者に対して読みやすくなっていたこと、あくまで個人の意見なのですが、映画ではダーシー役の俳優さんがエリザベスへの好意を表情に出しているように感じられたからです。しかし、ドラマではダーシー役の俳優さんが、高慢さが顔や仕草さを上手く表現しており、表情からは好意が感じられないほど高慢さが優っていました。そのため、ドラマのようなダーシー氏であれば、エリザベスが彼の好意に気づかなかったのも分かるな、と思いました。どちらの俳優さんもそれぞれのダーシー氏を表現しており、甲乙つけがたく、私はどちらも好きだなあ、感じました。

映画やドラマの良い点は、映像化することで全体像をイメージしやすくなることだと思います。映画では短い時間の中で表現するため、原作の多くの場面が削られていたり、原作を知らないときちんと理解できないような場面もいくつかあります。ドラマではすべてを表現しきることができなくても、多くの場面や細部までの表現や、原作では手紙だけの場面であったところを、語り手を変えたり、手紙の内容を映像にするなどの工夫も見られました。もし初めから映像で作品に触れるのであれば、私はドラマの方をすすめます。しかし、ドラマよりも映画の方が若い俳優さんたちによって演じられていることや、最後に明確な告白のシーンを加えていること、短い時間で見られる、などの点では映画もよいので、どちらの作品がより優れているとは言えず、どちらも素晴らしいと私は思います。

原作と映像化の比較だけでなく、映像化されているもの同士でもたくさんの比較ができ、おもしろいな、と思いました。今扱っている『Never Let Me Go』も映画化や日本でのドラマ化もされているので、比較をしてみたいな、と思います。

===ここまで===

今回観たBBCのドラマは制作されてからもう21年。何度観ても名作だなあと思います。そして、ペンバリー邸を見るたびにダーシー家の格の高さを実感するわけですが、そういう点が読むだけでは実感しにくいですよね。

私のドライブがなかなかデータを読み込まなかったり、予定通りに上映できなくて本当にごめんなさい。以後はこういうことがないように気を付けます。