【第4期】2017年10月5日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、星加さんです。

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三週間続けて行ってきた卒業研究進歩状況発表会も今日が最後でした。

横垣さん:Never let me goにおける人間の倫理性
 主人公キャシーがNever let me goを聴きながら赤ちゃんに見立てた枕をあやすシーンや三角関係を取り上げ、キャシーたちの人間らしさについて考察しています。クローンを題材にした作品から本作と重なる部分などを探すことなどを今後組み込む予定だそうです。

三河さん:Never Let Me Goにおける子供時代
 三河さんは特に子供時代に目を向け、クローンであるキャシーたちが過ごした子供時代と、人間であるエミリ先生が与えた子供時代について比較し考察しています。今後の計画として『わたしを離さないで』を読み返すこと、『わたしが孤児だったころ』を読むことを考えているそうです。

上岡さん:Never Let Me Goにおける不安定な愛着
 3人の主要人物の愛着スタイルは不安定型の3パターンに分類できるとし、その根拠を示しています。また愛着が不安定型なのは児童養護施設(≒ヘールシャム)のせいではないかと考え、施設と家庭の違いなどについてまとめています。

今回進捗状況を発表してくれた3人は同じ作品を取り扱いながらもテーマが全く違っていてとても面白い研究発表となりました。また翌日の6日には作者カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞され、タイムリーな研究発表となったのではないでしょうか。

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Never Let Me Goについての3つの発表を聞いた日に、イシグロのノーベル賞受賞が決定するとは! イシグロはいつかはノーベル賞を受賞すると思っていましたが、こんなに早いとは思っていなかったので、びっくりしました。