【第5期】2017年11月1日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、石田さんです。

===ここから===

今日はJane Eyreの17章から20章までを読み進めていきました。

17章は前田君、18章は羽藤さん担当で、それぞれ主にロチェスターとジェインの関係や心境の変化、ブランシュの人物像などについて確認していきました。

17章では、ジェインがロチェスターからの愛情について葛藤している様子が描かれています。愛情に飢えていたジェインは、’such a gift’と表現し、自分がそれを受け取っていいものではないと考え、諦めようと躍起になります。しかし実際にロチェスターを目の前にすることで、彼女のロチェスターに対する想いもより強くなっていきました。

He made me love without looking at me.

というジェインの言葉が印象的です。

また、ブランシュは他人に対し見下した態度を取っていたり、家庭教師であるジェインに嫌味な態度を見せたりと、性格に難点があることがうかがえます。

18章では、そんなブランシュを観察するジェインの様子が描かれており、ブランシュは器量が良く教養もあるかもしれないが、人間性はどうなのかと考えます。そして、そんなブランシュがロチェスターと結婚することに疑問を持ちます。

Were I a gentleman like him, I would take to my bosom only such a wife as I could love.

というジェインの言葉から、当時は身分相応な相手と結婚するということが当たり前である中で、ジェイン(シャーロット・ブロンテ)の愛する人と結婚するという考えは異質だったと分かりました。

19章は矢原さん、20章は村上さん担当で、ここでも主にロチェスターのジェインに対する想いが高まっている様子、ジェインとロチェスターの関係性の変化などについて読み取っていきました。

19章では、ジプシーに変装してまでジェインの本心を聞き出したいロチェスターの想いの強さが読み取れました。また、弱音を吐くロチェスターを支えようとするジェインが描かれており、この場面も男尊女卑の色が濃かった当時では珍しい描写であることが分かりました。当時の読者が、どんな思いでこの場面を読んでいたのか気になります。

20章では、大怪我をしたメイスンの付き添いをさせるなど、ジェインを信頼し頼ろうとしているロチェスターが描かれています。彼は自分の人生について語り、ジェインに想いを伝えようとしますが、曖昧に終わります。また、バーサの存在がだんだんと近づいてくる場面でもありました。

今回の授業では、ジェインの人物像が当時の人々から見ると異質な部分が多かったのだな、と印象的でした。ジェインとロチェスターの間で、男女の役割や立場が逆転している点が面白いと思います。

===ここまで===

ジェインとブランシュの対比が興味深い箇所でした。メイスン氏の大けがはショッキングですね。そのときにジェインに頼るロチェスターさんが印象的でした。