【第6期】2018年5月16日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、小松さんです。

===ここから===

5月16日のゼミは、前回に引き続き『高慢と偏見』の第6章の内容を読んでいきました。あらすじは以下の通りです。

エリザベスはジェインとビングリー氏の関係の事ばかり考えていて、ダーシー氏がエリザベスに好意を抱き始めていたことに全く気が付かなかった。ダーシー氏はエリザベスをもっと知りたいと思ったので彼女と話すための準備段階として彼女の話をよく立ち聞きするようになる。これには、エリザベスも気づいていた。ルーカス家のパーティーでシャーロットはエリザベスに二人が会話中の時に近寄ってきたダーシー氏に対して何か言うように彼女をけしかけた後、彼女に歌とダンスを勧める。エリザベスは最初乗り気ではなかったが、彼女の歌とダンスはなんとか人々を楽しませることが出来た。一方でダンスが好きではないダーシー氏は、会話の無いこのパーティーに腹が立っていた。そんな彼の元へサー・ウィリアムがやってきて彼と会話をする。会話の途中、エリザベスがやって来たので、サー・ウィリアムはダーシー氏に彼女と踊るように促す。しかし、エリザベスはそれを拒み、改めて手を取ろうとしだダーシー氏の行動も、サー・ウィリアムの説得にも応じずその場を去る。

今回読んだ内容で印象的だった部分は、発表者の武田さんも引用していた、
“Certainly, Sir; and it has the advantage also of being in vogue amongst the less polished societies of the world. Every savage can dance. (P32 L18)
という部分です。ダンスは上流社交界でも洗練された遊びの一つでもあると主張するサー・ウィリアムに対し、ダンスは上流社交界に限らず、野蛮人でも出来るという利点があると皮肉めいたダーシー氏のこの発言を見て、野蛮人でもできるダンスばかり行われるこのパーティーは彼にとって相当不服なものであったのだろうなと思いました。
エリザベスと踊ることを勧められたダーシー氏、また、サー・ウィリアムから手を取られダーシー氏と踊るよう促されるエリザベス、双方に動揺の様子が少し垣間見えた場面も、印象的でした。個人的な推測からして、二人とも、動揺しても相手からは気づかれないよう冷静に振舞いそうな性格をしていると思うのですが、そんな二人が動揺しているのがはっきりと分かるこの場面は、こちらとしては非常に目新しさを感じました。

今回読んだ内容は、ダーシー氏がエリザベスに好意を持ち始めたことが分かった上での初めての二人のやりとりであったので、これからの二人の関係の進展に興味がわく場面となりました。

===ここまで===

ダーシーの人柄が印象的な箇所でした。それと同時に、最初のパーティーで陽気にふるまってはいたけれども、ダーシーの言葉にエリザベスが傷ついた点も。2人が気持ちのすれ違いをどうやって乗り越えていくか。小松さんの書いている通り、興味がわく箇所でした。