【第5期】2018年5月17日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、松浦さんです。

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今回のゼミは、村上さんからスタートでした。

ティーブンスが考える「偉大な執事」、「品格」とは何か、スティーブンスの父はどの様な執事なのか(スティーブンス視点)を考える場面でした。

ここでは「品格」という言葉が大切なキーワードでした。
And let me now posit this: ’dignity’ has to crucially with a butler’s ability not to abandon their professional being he inhabits.
執事として完璧でなければならないというスティーブンスの確固たる意志もうかがうことが出来る。

次に矢原さんの担当箇所に移ります。ここでミス・ケントンが出てきます。
ここでは印象的だった場面を上げたいと思います。

印象に残った場面はスティーブンスが、現役時代だった頃の父の姿を今の70歳くらいの父にもそれを反映させているという所です。
父が現役時代となんら変わっていないと、父は今も偉大な執事であるという認識から、ミス・ケントンに父の呼び方を改めさせようとするスティーブンスが印象的でした。
授業の中で、イギリスの人たちは呼び方を気にするという話を聞いて、スティーブンスがミス・ケントンの父に対する呼び方に不快感を示していたことに納得しました。
“Mr Stevens, I thought these would brighten your parlour a little.” (p54) ~ “Now, if you would please excuse me.” (p57)

ここの引用部分からそれを読み取ることが出来ます。

最後に私の担当箇所で、ここではスティーブンスとミス・ケントンが一緒に働いていた時代の回想が主な場面でした。
ここでは当時のスティーブンスとミス・ケントンの子供っぽさや、頑なな面が出ているスティーブンスの様子をうかがうことが出来ます。頑なであるが故に、物事に向き合えない面が分かるという発見もありました。

ここから、この頑ななスティーブンスの考えがどの様に変わっていくのか、考察していくのが楽しみです。

===ここまで===

作品のキーワードが"dignity"だということがはっきりしてきました。スティーブンスの言う"dignity"とは何か。それは本来の意味での"dignity"なのか。考えつつ読み進めましょう。