【第5期】2018年10月18日のゼミ日誌

今回の日誌当番は、松浦さんです。

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今回は『日の名残り』の映画の続きを観ました。

今回は続きから、最後まででした。

映画を全て観て感じたことは、小説では感じられなかった恋愛要素が強かったなと感じました。同僚としての仲の良さなのか、特別な感情が(恋愛的な)あるのか、どちらにも取れるとは感じましたが、恋愛的な要素の方が強い様に感じました。

反対に2人の関係性があっさり描かれている場面も多いなと思いました。確かに小説を映像にする時、省略される部分はありますが、スティーブンスとミス・ケントンとの会話の場面で、あっさりとした会話で終わってしまう部分や、喧嘩みたいに見える部分があるなと、感じました。私は小説を読んでいるので2人の関係性や、映像の中では描かれなかった部分も知っているので、違和感なく、自分で補足してみることが出来ましたが、映像だけ見たら、なぜこの2人がここまでの信頼関係を築くことが出来たのか、あまり理解できないのではないのかな?と思いました。原文、原作を読んだ上で、この映画を観ると面白さが増してみることが出来るなと感じました。

逆に小説の中では私があまり理解しきれていなかった、国際会議の様子や、それぞれの国の政治の偉い人など、整理しきれていなかった場面が、映画を通して理解することが出来ました。小説と映像、自分のイメージが一気に整理することが出来ました。

私が映画の中で一番印象に残っていたことは、ダーリントン卿についてです。スティーブンスやミス・ケントンのことは当然印象に残りました。ですが一番小説のイメージとかけ離れていたのは、ダーリントン卿でした。小説の中のダーリントン卿は、温厚で朗らかな印象を抱いていました。ですが映像で見ると、「あれ、ダーリントン卿ってこんなに冷たい人間だったっけ…?」と感じました。小説の中でスティーブンス視点からみたダーリントン卿と、映画の中で第三者視点からみたダーリントン卿は全く違うなと感じました。私は小説のスティーブンス視点からみたダーリントン卿の方が好きだなと感じました。

小説と映画の『日の名残り』を見て、原作との違いや、映画のどこに時代背景が反映されているのか、映画監督が重きを置いた所はどこだったのかを考えながら鑑賞するのが楽しかったです。映画の本編の後に観た映像では、『日の名残り』に出演していた俳優さんが当時の時代について、そして自身の考えを述べていて、愛国心を感じたと共に、自国のことをしっかりと考えていることが伝わってきて見習わなければならないなとも思いました。

映画で感じたことを活かしつつ、来週からの発表をしっかりと考えていきたいと思います。

===ここまで===

結末が「え!」という感じなのですが、そこも話題にしていきましょう。